「あなたのような器だよ」と教えてもらったのが、千繪さんの作品でした。 「質実剛健」、そして、たおやかで豊か。それが、私が感じる千繪さんの作品たちです。いつまでも共に過ごしていたいと思う品々。HJ GALLERYをオープンするときに、全て千繪さんの器でお店をしたいと思い、たくさん作ってもらって、今やHJ GALLERYを語るにはなくてはならないものとなりました。いつまでも愛せると思えるその確かな品々をご来店いただいたみなさまが使っている風景を眺めながら、美しいなと日々感じています。 私が嫁いですぐの頃、お弁当用に箸入れを探していました。ずっと愛せるものを。そこで出会ったのが圭さんの箸入れでした。16年前のことです。どうしていいかわからなかったから勇気を出して、メールで注文をさせていただきました。その箸入れは今でもずっとお気に入りです。
とりあえずではなくて、ずっと愛せるものとの出会いは、何とも言えない安心感を与えてくれます。おふたりに出会えたことに、私は深く感謝しています。ぜひ、この機会にみなさまの人生と共に歩んでくれるであろう品々と出会ってください。身を委ねたくなるような確かさを感じ取ることができるはずです。
北条満李子
開催日程
2023.9/14 thu – 9/18 mon
2023.9/20 wed – 9/23 sat
11:00 – 16:00
作家在廊日:9/14.15.16
圭とは子供の頃に異文化に接して、改めて日本を外側から意識した共通点があります。 私達が作るものはそうした子供の頃に刷り込まれたインスピレーションに基づくものが多く、スパイスミルはこの組み合わせあって生まれました。 20年程前、圭の「栗懐中箸入れ」を初めて見た時に、ブランクーシの「空間の鳥だ」と思いました。彼の仕事はどれも、道具でいて同時に彫刻のようで、たかが「じゃが芋潰し」や「レモン搾り」に、材を選びその意を汲んで刃物を当てる日本人的感性(霊性)があります。 私は何でもない皿やコップを、繰り返し轆轤を引く「時空」で、「私は消え、私は皿になる」(轆轤を引くという運動のひびきのみが残る)という仕事をしたいと思っています。それもまた日本的感性というものではないかな、と思っています。
柏木千繪さんより
柏木千繪 < 白磁 >
1968年 長野県生まれ ものごごろついた頃には作ってゆくことを決める
父親の赴任で小学1年生からパリに4年間住み、ヨーロッパ各地の博物館、美術館にて西洋の文物に触れる
1976年 グランパレで芹沢銈介展を見て日本の手仕事に目覚める 彫刻を学ぶ
白磁の池本忠義、漆工の佐藤阡朗、田中雍子、各氏に学ぶ
日本民藝館展奨励賞受賞
柏木圭 < 木工 >
1957年 東京都生まれ
1970年 親の赴任によりパリで過ごす
1984年 (株)サザビー家具部門勤務し、中古英国家具の修復及び新作家具の試作に従事
1987年 世田谷区給田にて独立
1991年 長野県美麻村に移住
1994年よりクラフトフェアまつもとに参加し、2001年からは3年実行委員長を務める
2004年 「素と形」展 松本市美術館 2006年 栗懐中箸入れ、日本民藝館展入選
2007年 「かたち・現代日本の意匠」展でフランクフルト市立複合芸術美術館に栗懐中箸入れ選出
2023年 「Japanese Design Today 100(現代日本デザイン100選)」にレモン搾りが選出
■ 特別イベント
TOMOの料理会
9月16日(土) 11:00~/13:00~/15:00~
千繪さんの器、圭さんの道具を使ったコース料理をお楽しみください。 ※完全予約制
【ご予約について】
詳細ページよりご予約受付中です。
お電話や店頭、instagramのDMでも受け付けますのでお気軽にご連絡くださいませ。
■ カフェ営業について
会期中は営業いたします。
16日(土)はイベントのため、通常メニューのご提供はございません。
17日(日)、18日(月)、20日(水)は、メニュー数を限定してのご提供になります。
※19日(火)は休業日となります。
イベントの詳細やご予約・最新情報は、HPまたはInstagramをご覧下さい。